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2005年6月23日 (木)

「生命」の効率化を目指すアメリカ

 米国が体細胞クローン技術で生まれたクローン牛の乳や肉は食品として安全で、味も問題ないとの結論を米食品医薬品局(FDA)がまとめ、近く発表される見通しになった。この発表の影響で米国では近い将来クローン牛の肉や乳などが他の食品と同様に販売されることになるかもしれない。このようなクローン食肉導入の動きは米国の畜産業者などが推し進めていると言われるが、クローン技術に関してはまだ反対論も根強く、クローン食肉が導入されたとしてもそれは反対派を押し切って行われる形になるだろうと予測される。以前からクローン羊などのクローン家畜を生み出していることで世界の最先端を行っていた米国だが、遂にそれの食用化が実現段階に入ってきたことで、今一度米国の食品に対する主義・ポリシーなどを考え直してみたいと思う。

 今までにも米国は最先端のバイオテクノロジーを駆使して生産効率を飛躍的に上昇させてきた。それは現在の時点でも米国の農業で遺伝子組み換え食品が主流になっていることからも分かるだろう。そのようにして米国が遺伝子組み換え食品などを推進する背景には、今では米国の代名詞とも言えるほどに定着してしまった大規模農法が影響している。彼らは機械化社会の恩恵を農業の効率化に結びつけたときから、新技術は全て生産の効率化という目的に傾けてきたのだ。彼らが目指すのは一つ一つの種子から育つ「生命」に心を込める農業ではなく、自動車工場のベルトコンベアの製造工程のようにオートメーションで製造されていく農業である。全てを合理化して捉える西欧人にとって、作物は「育てる」対象ではなく「製造する」ものなのである。実際に米国では大規模農法に使用される作物は種子を残さないように作られているなど、植物が種子を残し子孫を作っていくという人間の歴史の営みと同じとも取れる仕組みを、彼の国は否定してしまっているのである。

 そのうち政治の効率化を目指すなどといってホワイトハウスのメンバーを全てクローンにするなんて言い出すかもしれない。米国の大臣が全てブッシュになったりなんかしたら、それだけで世界は終わりなのである。

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アメリカでついにクローン牛の食用化が決定した。 これは大きな波紋を呼ぶでしょう。 何て言ったってクローン技術でさえ 大きな波紋を呼んでいたのは事実。 先日もペットのクローンを販売する 会社が商売が成り立たずに潰れたばかり。 ペットのクローンは興味がある人が と..... [続きを読む]

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