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2005年6月17日 (金)

日本が常任理事国入りを目指す意義とは

 日本、ドイツ、ブラジル、インドの4カ国(G4)の国連常任理事国入りを求める動きが活発になってきている。日本やドイツの常任理事国入りは以前に何度か提起されたが、結局理事国入りできなかった経緯があり、日本とドイツにとって理事国入りは悲願である。しかし常任理事五カ国は常任理事国を増やすのに消極的であり、今回も常任理事国入りは厳しいと見られる。

 そもそも国連というものは今でこそ世界のあらゆる国々が所属している最大の連合だが、その発足当初のメンバーは現在の常任理事五カ国を中心にした国々、つまり第二次世界大戦の戦勝国で占められていたのである。日本語では「国際連合」と呼んでいるが、その正式名称の「United Nations」を日本語に直訳すると「連合国」となるのをご存じだろうか。現在の国連はその実第二次世界大戦の戦勝国の主導によるものであるということを忘れてはならない。それだけに第二次世界大戦の敗戦国である日本とドイツが常任理事国入りするということは戦後の戦勝国主導の世界政治体制に終止符を打つねらいもあるのだ。

 先進国の発展が一段落し、次は発展途上国が力をつけて先進国に並んでくると思われる近い将来を考えると、もはや先進国が主導の立場をとる国連の形態は時代遅れだという指摘もある。今回のG4常任理事国入りに対しても、インドネシアなど一部の発展途上国からは常任理事国を増やすよりも発展途上国などの発言権も強くして欲しいとの主張が出ている。その中でもし日本が常任理事国入りできることになれば、日本は今までの五大国主導の国連から途上国にも目を向けた新しい国連への移行の先導役となることが使命のように感じられる。

 G4を巡る各国の情勢は、中国が日本との歴史的問題を持ち出して理事国入りを牽制してくるなどしている。米国は2カ国なら常任理事国入りさせてもいいとの見解を発表して、G4の結束に離間の策を仕掛けるつもりのようである。その中で日本を始めとするG4諸国は、これからの国連を形作る先導役としての使命を心に刻み、大国以外からの多数の支持もとって、常任理事国入りを果たせるほどの万全の体制を整えていくべきである。

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