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2005年6月22日 (水)

カード社会の杜撰な情報管理の実態

 米国クレジットカード大手のマスターカードとビザで4000万人分の顧客情報が流出するという前代未聞の事件があった。情報が流出したのはマスターカードとビザが業務の一部を委託しているカードシステムズ・ソリューションズ社からで、同社のネットワークのシステムの欠陥につけ込んで不正アクセスで情報を盗み取られたそうだ。この情報流出事件の国内への影響は、国内の少なくとも2万人の顧客情報が流出しているという。

 今回の事件は現代のカード社会が内包する顧客情報の管理についての欠陥が浮き彫りになったものだと言える。カード社会であるということは、このような事件がいつかは必ず起きてしまうということを決定づけていたのである。カード社会がもたらした利便性に限らず、手間を省くという利便性は、どこかの過程の処理が一括でなされるということであり、その処理が集積した部分にこそ、欠陥は今までよりも重大なものとなって現れるのである。システムの構造上で必然的に情報漏洩の危険性があるカードをなぜ人々は多用するようになったのか。最近ではネットでの買い物でカードしか使えない場合というのも多い。カード社会の利便性とは逆の現金取引による信頼性を求めている顧客のことも考えていかなければならないだろう。

 流出した顧客情報は、本来クレジットカード会社の方で管理しているものだったのに、業務の効率化から下請け会社が無断で保存していたものだという。これはどう考えても顧客情報についての認識が甘すぎる。マスターカードは今回の事件に関して「カードが不正利用されても利用者は保護される」と強調していると言うが、盗まれた個人情報はどうやって補償するのか。マスターカードは今回の情報流出事件を深く反省してお詫びするべきである。マスターカードのCMで「流出してしまったお客様の個人情報:priceless」というテロップを出して今回の事件に対する会社側の誠意を見せるべきだ。そうでないとヤフーBBの情報流出事件のように顧客が逃げていってしまうことになりかねないのである。

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