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2005年6月24日 (金)

終わらない資産バブル・前編

 最近はよく景気は回復傾向にあると言われている。だが私たちのような庶民にとっては全く実感のないものだ。そういう今回の景気回復の性質を多数の経済学者は「階級社会へ向かっている」だとか「所得の二極化」とか評しているが、その中でもこの手の主張の急先鋒となった森永卓郎氏は「年収300万円時代が来る」と言って国民の危機感を煽り立てた。階級社会とか二極化というのがどういうものか簡単に説明すると、一部の高学歴エリートが上手に金を儲けて富裕層になって、一方でその他の大多数の庶民層は所得が落ち込み困窮した生活を送らねばならない日が来る、というものである。そして、そうした傾向は現在の経済市場の動向にも見ることができるのである。

 日銀は景気回復のための量的緩和政策を行ってきた。要は貨幣を大量に発行して日本国内に出回るお金の量を増やすのである。だがこの金融政策が比較的長く続けていたにもかかわらず効果がなかなか出ないのは、お金の流れがある一定の部分で停滞しているからである。そのお金の流れが停滞している場所、それは最近個人投資家の参入で活発になってきた株式市場である。多くの人々が株投資を行うようになったということは、それだけ資金に余剰のある人が出てきたということなのである。こうして大量のお金が株式市場という枠内だけで循環するようになってしまった。この富裕層のマネーゲームだけが活発になってきた現在の経済の状況は「資産バブル」と呼ばれている。現在の市場のお金の流通量はバブル期と同じくらいになっているらしいのである。実は資産バブルという現象は市場だけで資金が流通することから、思わぬ影響を日本経済に与えてしまいかねない。そして、それはこれからの日本の経済の本質を変化させてしまいかねないものである。

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