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2005年5月24日 (火)

原子力の安全利用は可能か・後編

 日本の原発はテロなどの意図的な犯罪の対象になりやすいことは分かったが、意図的な犯罪の対象にならずとも依然として重大な危険要因となっていることを見落としてはならない。むしろテロの標的となることよりも、これから述べる危険性の方が起こる確率は極めて高く、今のままでは大惨事になりかねないのである。
その危険とはずばり地震だ。日本は国内のあらゆる場所に原発を建設しているが、日本の国土はどこに行っても地震に遭う危険がつきまとう。日本の中に地震の危険がない安全な場所などないのである。

 だが本当に地震が原発を直撃するのか、直撃しても原発は大丈夫じゃないのかと疑う人もいるに違いない。確かに日本の原発は地震に耐えられるように設計されているとなっているが、その安全設計も中身は殆どが懐疑的なもので、原発が危険箇所に立地しているケースは数多い。ここで30年後までには85%の確率で起こると言われている東海地震を例にとってみよう。現在で既に東海地震が起こった場合の危険域に立地されている原発は存在している。浜岡原発という原発がそれなのだが、原発の下に活断層が走っている可能性が指摘されているこの原発を稼働させて良いのだろうか。
原発に一たび地震が来ると多重安全装置が作動する仕組みになっているが、止まればいいのは核反応を起こしている炉心だけではない。末端の冷却水を循環させている配管なども破断すれば放射能が漏れる危険性を含んでいるのだ。

 もし核爆発という最悪の事態になったとき、その被害は計り知れない。首都圏にほど近い東海原発で核爆発が起こった場合の被害者数を想定した「瀬尾試算」という有名な試算があるのだが、それによると35万人が急性死、後のガンなどを含めた後遺症でなんと700万人の死者を想定している。
このようにとてつもない危険性をはらんでいる原子力発電だが、日本ではその危険性はあまり認知されていない。原子力発電は日本のエネルギー・安全保障上の重大な欠陥であることをもっと広く知るべきである。

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