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2005年5月 5日 (木)

恐れるべきは反日運動ではない・後編

 さて、中国の内治政策はある意味において素晴らしい手腕であったが、中国と日本の関係を考える上で見逃せないのが、その他の近隣諸国、韓国と北朝鮮そして台湾である。今日は水面下で危急を迎えている台湾の情勢を探ろうと思う。

 現在の台湾は中華民国政府が中国共産党政府に追われた姿である。台湾(中華民国政府)と中国(中国共産党政府)とのせめぎ合いは戦後からずっと盛んであった。この争いに一定の決着をつけたのが国連の共産党政府だけを本当の中国として認める、という決定だったが、結局二国は一つにまとまらず現在の緊張関係が続いている。
 その緊迫した関係に衝撃を与えたのが昨日の中国政府の全国人民代表会議(全人代)の決議だった。決議の内容は台湾への武力行使を正当化するというもので、中国と台湾の武力衝突が間近になったと騒ぐ識者もいた。だがここで考えて欲しいのは、中国側は台湾を獲得する上で本当に武力衝突というプロセスを望むだろうかということである。武力衝突が起これば、中国沿岸から台湾に向けられた数百基のミサイル群はたちどころに火を噴くだろう。しかしそのようにして焦土にした台湾を獲得して中国は何の利益があるというのだろうか。
 そうすると現実的な手段として考えられるのは武力行使ではなく外交戦略による台湾の平和的併合である。ごく直近のニュースでは、台湾の最大野党の党首が中国を訪れ融和ムードの外交を展開したとされる。現在の台湾の最大野党が与党とほぼ互角の勢力であることを考えればこれは危機ではないだろうか。計らずして中国の思惑通りに台湾を併合されてしまうことが考えられるのだ。また、台湾の兵器は殆どが米国の技術供給に依っている。この状況下で台湾が中国に併合されることになれば、米国の軍事技術は中国にことごとく流れてしまうということもありうる。日米の安全保障上で重要な防波堤の位置に立っている台湾が中国側になってしまうことはそれだけ危険をはらんだものなのである。日本はそのような危険をいち早く察知して素早い外交手腕を見せなければいけないのではなかろうか。

参考:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050504-00000012-san-int

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